月別アーカイブ: 2012年12月

IDW/AD’12 デモ展示報告(岡田)

M2の岡田です。
12月4日(火)から7日(金)まで、デモ展示を行いましたので報告させて頂きます。

学会の詳細は以下の通りです。

学会名:第19回ディスプレイ国際ワークショップ/アジアディスプレイ 2012
日時:平成24年12月4日(火)-7日(金)
場所:国立京都国際会館
参加者:約1200人
発表論文数:552件
詳細:http://www.idw.ne.jp/history.html

Oxide TFT(酸化物TFT)・AR(仮想現実)・Lighting Technology(照明)の3分野の発表が行われる学会です。
今回、私はデモ展示という形で参加させて頂きました。

…『国際』ワークショップ
オォォウ、ア、アイムスピーキングジャパニーズオンリー…オゥフ…

会場の国立京都国際会館。どこかで見たことあるな~と後日調べたら、
ウルトラ◯ブンのキン◯ジョー回で使われたあの基地でした!しまった!もっと見ておくべきだった!

【学会初日】
研究室の助っ人外国人(Marcさん)と共に、会場に到着。
デモ展示開始まで少し時間があったので、基調講演を拝聴。

基調講演一人目は、MITの石井裕先生。
タイトルは「Defy Gravity: Beyond Tangible Bits, Toward Radical Atoms」
内容を本当に簡単に説明すると…(英語での講演だったので、合っているか不安ですが)

・映像の価値、ディスプレイとネットワークを駆使したシームレスな環境の紹介
・1年単位で変化する「技術」や10年単位の「需要」にではなく、
100年単位の「ビジョン」にフォーカスを当てて研究をするべき。
・死後に何を残すのか?

基調講演二人目は、立命館大学の田村秀行先生。
タイトルは「Steps Toward a Giant Leap in Mixed and Augmented Reality」
内容は、ARとMRの紹介と可能性についてでした。

この講演で衝撃的だったのが、田村秀行先生によるARとMRの新しい定義。
AR:安直でア◯
MR:マジメ

…ノ、ノーコメントで

本当はもう一つ基調講演があったのですが、デモ展示開始時間が迫りつつあったので、
泣く泣く講演会場を後にしデモ準備へ…

デモ展示 完成直後。緊張+眠気で意識が朦朧としています。隣のMarcさんとの対比がひどい

デモ内容は、簡単な作業支援ARアプリを用いて、ズーム時における一般手法の
問題点と提案手法の有効性を説明、というもの。
後ろのポスターは、研究の目的・内容・結果について簡単に説明したもの。
開始直前まで、Marcさんのスパルタ指導の元、英語による説明を猛練習。

よし!準備万端。何人でもかかってこい!

…こない(´・ω・`)
学会中の四日間で、約25~35人程だった気がします…(その半数以上は日本人)
もう少し見栄えのいいデモ内容にすればよかったと反省。

説明後の反応は千差万別。
面白い研究だね~と褒めて頂ける(社交辞令)人もいれば、
首を捻りながら去る人も…

色々と反省点の残るデモ展示でしたが、
他分野の研究者の方から意見や感想を頂いたり、
他の方のデモを覗いたりと、貴重な体験ができ、
参加して本当に良かったというのが素直な感想です。

卒業まで残り僅かですが、
この学会で得たことを、研究に反映できればと思います。

以上、学会報告でした。

電気関係学会関西連合大会 参加報告(上月)

M2の上月です.

12月8日(土)および9日(日)に学会発表を行いましたので報告させて頂きます.

 

学会の詳細は以下の通りです.

 

学会名:電気関係学会関西連合大会

日時:平成24年12月8日(土),9日(日)

場所:関西大学 千里山キャンパス 100周年記念会館

主催:電気学会,電子情報通信学会,照明学会,映像情報メディア学会,電気設備学会
    各関西支部

協賛:IEEE Kansai Section

主催の学会数を見てもらえばわかると思いますが,電気関係の幅広い分野の発表が行われる学会です.
また,この学会は概要発表(プレゼン)が2分でポスター発表がメインの学会です.

 

会場は関西大学.M2の片山君の出身校ですね.

関西大学正門

 

さすがに学生数が多いせいか,大学周りはいかにも学生街と言った感じで,食事処も多くて羨ましい・・・

学会でもらった近隣の店マップによると飲食店だけで34店舗!

そのうちの1割でもNAISTに来てくれれば・・・

 

またキャンパスは私立大学らしくとても綺麗なキャンパスでした.

そして,なによりも驚いたのが駅からキャンパスまでの坂道にエスカレータが!

エスカレータに乗ってあっという間に山を登り,すぐ右手にあるのが今回の会場となる100年記念会館です.

 

学会初日は特別講演なるものがあり,関西大学の学長による公演が印象的でした.

学長は理系出身らしく,自身の行っていた研究に関連する京都の地下水脈に関する講演でした.

京都は日本を代表する様々な文化を持っていますが,茶道や京友禅,京豆腐などは京都に存在する豊富な地下水に支えられたものであるということを知りました.

また,今後は人口増加による深刻な水不足が考えられることにふれられ,それは日本にも関係あることであるということでした.

というのも,日本は豊富な降雨と緑豊かな領土を持ってはいますが,日本の食糧自給率は40%程度で,60%は輸入によるものです.

その輸入品を栽培するために使われている水の量はとても多く,輸入量を水で換算すると439億トン(途上国の人々の水の使用量だと12億人分)もの水を間接的に輸入していることになるようです.

そのこと踏まえ,今後は水の大切さを世界に発信してもらいたいということでした.

 

そして,2日目.

昨日は動いていたはずのエスカレータが止まっており,急な坂道を歩いて登るはめに・・・

 

自分の発表までの時間や休憩の時間に他の発表者のポスターを見て回りました.

冒頭でも述べましたが,今回の学会は分野が非常に広く(講演も15分野に分けられています),様々な分野で行われている研究を知ることができました.

また,発表者も多く,内定先の同期や学部の時の後輩,バイトの後輩など知り合いもちらほら.

その中でも興味を持った研究は,「筆圧を付加して採取したオンライン文字による筆者照合」です.

この研究はペンタブレットを用いて採取したオンライン文字の情報を利用し,画像に筆圧情報を付加させて特徴抽出し,ニューラルネットワークを用いて筆者照合をすることで盗難や偽筆が困難な認証システムを構築するものです.

このように画像だけでなく様々な情報を用いて総合的な判断を行うことで,高い認識率を誇るシステムが増えてくるとユーザにとって便利な社会になると思います.

 

最後になってしましましたが,私は「カメラ位置・姿勢情報を考慮した画像補正に基づく射影変化にロバストな特徴点追跡」というタイトルで発表させて頂きました.

ポスター前で説明中

 

約1時間半で説明を行った人数は6~7人・・・

藤本さんもおっしゃていましたが暇なポスター発表は寂しいです・・・

発表概要でもっとインパクトを与えるような発表をしないとダメですね.

ありきたりですが,プレゼンで聴衆に興味を持ってもらうことの大切さを痛感しました.

 

今回は初めての学会参加ということで,右も左もわからない状態からのスタートでしたが無事発表を終え,良い経験をすることができました.

支えてくださった先生方には本当に感謝しています.ありがとうございました.

 

以上,学会報告でした.