月別アーカイブ: 2013年9月

第18回VRSJ大会 参加報告:(藤本)

D2藤本が第18回日本バーチャルリアリティ大会参加報告をいたします.

この大会に参加するのは2年ぶり2度目(前回ブログはこちら),
今回は今年3月に梅田に完成したばかりのグランフロント大阪での
開催となりました.

気になったトピックをいくつか.

パネル討論:いま改めてHMDを考える
DSCN0630

ここでは近年発売されたOculus Rift(http://www.oculusvr.com/)がひとつの話題となっていました.

Oculus Riftというと珍しい高視野角(平行視野で90度程度?)のHMDというイメージがありましたが,
HMDの専門家である研究者や開発者の方々からすると,昔からそのようなHMDは存在し,
むしろ近年主流であった視野角25-45度程度のHMDから原点回帰したという印象があるようです.

まだまだ人間の視覚,認知能力に近づけるためにはハードウェアだけでなく,
ソフトウェア的にも改善すべき点が山ほど残っているとのこと.
我々も,いずれどこかの企業が良いHMDを出してくれることに期待するだけでなく,
問題点の解決方法を研究の中で模索したいところ.と言ってみます.

基調講演:「世界を創る~イメージの想起と提示~:遠藤雅伸(モバイル&ゲームスタジオ取締役)」「雷に魅せられて」:河崎善一郎(大阪大学名誉教授)
基調講演1件目はみなさんご存知ゼビウスやドルアーガの塔など(ご存知ですよね?),
数々の名作ゲームを世に送り出してきた遠藤雅伸氏.
ゲーム作りの具体例を通し,自分の頭の中に思い描いたものを実際に形にし,世に出していくプロセスに関するお話でした.
ゲームに限らずメイキングの話を聞くとわくわくするのは私だけではないはず.

IMG_1668

2件目は雷の計測の権威である大阪大学名誉教授の河崎善一郎先生.
雷の計測を30年間続けてきたというだけあり,どことなく雷の研究者といった風貌の先生です.
各国での雷の実地観測経験を交えての講演でしたが,本当に自分の研究テーマがお好きなのだという印象を受けました.
好きこそものの,といいますが,自身の行っている対象をこれだけ愛せる人がここまでの人物となるのだろうということを改めて実感.
どちらの講演も(内容的にもべしゃり的にも)非常に面白く,これだけでも行った甲斐があると思える内容でした.

デモ:
国際バーチャルリアリティコンテストIVRCのデモ展示が行われていました.
どのデモも数々の先行を勝ち残っただけあり優れていましたが,特に面白かったのは以下のデモ.

バーチャルロープスライダー:
公園のアスレチックなどにある滑車付のロープに捕まって進む器具を擬似体験をできるというもの.
高視野角の両眼HMD(Oculus Rift),振動する台,風を感じさせるための扇風機などを用い,うまくスライダーを再現しており,体験待ちの列ができるほど.

DSCN0639

グラビトミン酸:
架空の調味料グラビトミン酸を振り掛けることで,食べ物から知覚する重さを変化させるシステム.
グラビトミン酸の入った容器を振ることで,連動してフォーク上のデバイス内の重り位置を徐々に変化させ
つきさした食べ物の重みが変わったかのように感じさせるというもの.
マシュマロを試食させてもらいましたが,重みを変えることで,食感が変化したような気がしました.コンセプトがすごく好き.

IMG_1687

次回は来週のISMARで…

HIS2013 参加報告:(木村)

M2木村です.

9月10~13日に開催されたヒューマンインタフェースシンポジウム2013にて
発表を行いましたので報告させていただきます.

会議名:ヒューマンインタフェースシンポジウム2013
日時:9/10-13
場所:早稲田大学(西早稲田キャンパス)
https://www.his.gr.jp/sympo/his2013.html

NAIST入学以降、初の会議参加!ついにこの機会がやってきました!
先生方に発表の許可を頂けただけでも感慨深いものです(しみじみ)
今回の会議は同期の李と一緒での参加となりました。

会場は早稲田大学。
高専卒なので大学に詳しくない私でも知ってる、というか知らない人はいませんね。
メイン会場となる西早稲田キャンパスは西早稲田駅に『直結』
もうこの時点でカルチャーショックですわ・・・

さて、会場に到着後とりあえず記念撮影
李「賢そうな顔してよ」
私「賢そうってどんな顔すれb(パシャッ
2013-09-10 12.04.55_2

このやろう・・・

私の発表は最終日の13日。
10~12日をそわそわした気分で過ごすことになるわけですね。

この会議は全日程で4日間。各発表の他に様々なコンテンツが用意されていました。
私からは2日目に行われたワークショップ
「ことばなんて飾りです~身体全体であらわすあなたの気持ち~」
について報告させていただきます。
このワークショップは簡単に言うと人間の色々な感情を体のシルエットのみで表現してみよう、というものです。
今回は「驚き」「喜び」「感動」を表すボディランゲージについて複数の班にわかれて議論しました。
私含め参加された皆さんは最初何を議論すればいいのかわからなかったようですが
時間が経つにつれだんだんと盛り上がって参りました。
『「驚き」の基本は危機回避なのでのけ反ったポーズが重要では』
『「驚き」のポーズといえば手を挙げているものが多いが何故手をあげるんだ?』
『同じポーズでも、男性が感じる印象と女性が感じる印象は違う』
『体は斜めから見た方が表現力が高い』
『このポーズはわかりやすいけど実際こんなことしないよね』
ちなみにうちの班では議論の結果
「驚き」:軽くのけ反って┗(@_@)┛のポーズ
「喜び」:片腕を天に掲げてジャンプ!
「感動」:手を横に広げ天を仰ぐ
惜しむらくは写真を撮り忘れたこと。ごめんなさい!
当然正解なんて存在するはずもありません。しかし複数の班で似たような議論が行われたようで、
細部に違いはあれど似たようなポーズが採用されていました。
どの班も言われるがままに始めた議論ですが行きつく所が同じというのは面白い。
今回はみなさん日本人(同期の李を除いて)で同じ文化を持つメンバでしたが
異なる文化圏ではまた違った結果になるかもしれませんね。
(余談ですが同じ班に私の内定先に勤めておられる大先輩がいらっしゃいました。ひぃ~)

もちろん他の研究者の方々の発表も聴講させていただきました。
印象に残ったものを紹介させていただきます。
・上杉ら, “両手の協応動作に着目したホイール操作インタフェースに関する研究”
一見制御の難しい道具でも一度使い方を覚えると、実はその制御の難しさがその道具の実用性(自由度)を高めている、という例はよくあると思います(例えば三輪車と自転車)。この研究ではこれを基本的な考えとして道具の自由度を高めるような設計方法について検討しているようです。
ふむ興味深い。私も同期の山田がモデリングソフトを使って作図しているのを横目に、プリインストールされたペイントソフトなんかを使って日々感じています(笑)。この研究では自動車のハンドルについて考えていますが、こういったある程度確立された要素にメスを入れるような研究は挑戦的で好感を持ちます。

さあ本題、私の研究発表。タイトルは『地図読み技術向上のためのナビゲーション情報提示方法の検討』
大雑把な説明をすると、”便利さ”と”地図を読んで目的地まで移動する能力を向上させる”を両立させるナビを作ってみよう!という研究。 今回の発表はその経過報告です。
さてその結果は・・・うーん・・・
発表そのものは練習の通りできたかなと思いますが、質疑がイマイチといったところでしょうか。
提案手法では学習効果が得られないのでは、という意見が多くありました。
これに関しては結果で示すほか無いのかなと思いますが、
よりよいプレゼンができればもっと説得力が生まれたのかもしれません。
悔しいので見返す思いで励みます。ハイ。

2013-09-13 10.35.43_2

質疑応答に臨む木村 の図. 顔色悪いぞ

全体を通して・・・
昨年度に学会のお手伝いのアルバイトをさせていただいたこともあり学会の空気感は把握しているつもりでしたが、やはり発表者視点になると違うもので。
一番感じたことは企業の方の参加が想像以上に多かった点です。質疑の際、アカデミックの方ですと異なる視点からの意見やアドバイスなどを行うことが主ですが企業の方は研究の結果を掘り下げる形での質問が多かったように思います。両者の参加目的の違いが見えます。
苦い思いもしましたが外部に向けた発表は気分が一新される気がします。
伝え方の問題や現状の問題点であったり、その研究を初めて知る人からの意見は貴重なものだと感じました。

報告は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございます!

HIS2013参加報告:(李)

こんにちは,M2の李です.
9月10日から13日にかけて,ヒューマンインタフェースシンポジウム2013に参加してきましたので,その報告をさせて頂きます.

HIS_symposium

こちらは年に一度行われるヒューマンインタフェース学会のシンポジウムになります.
今年は早稲田大学西早稲田キャンパスにて開催されました.
本研究室からは私,木村,山本先生,加藤先生の4名が参加しました.

HIS_Lee

今年のシンポジウムのテーマは「共創」で,さらに「共創セッション」で発表を行う身として,事前に共創について調べていたものの,漠然としたイメージしか持つことができませんでした.
正直な所,参加を終えた今でも完璧に理解したとは思えないのですが,初日のワークショップで多摩美術大学の須永先生のおっしゃっていた,「design for user からdesign with userへ」という言葉が,共創という言葉を特徴付けるキーワードのように感じました.

ワークショップ

初日は前述したようにワークショップに参加しました.
ワークショップは同時に複数開催されていたのですが,私はその中でも「共創と理論−生活者と共にデザインする場を考えよう-」に参加しました.
こちらのワークショップではまず,各自が持っているモノを紙にスケッチしました.私はちょうどポケットにイヤホンが入っていたため,イヤホンをスケッチの対象としました.

スケッチにおいてはいくつか条件が提示されました.
1. スケッチはテーブルにおいたクレパスを用い,対象の色を再現しようとするのではなく,光の当たり方や影の付き方などに着目に,感じたままの色を用いること.
2. 対象物の全体像は描かないこと.自身が気になる箇所や気に入っている箇所に焦点を置いた構図で描くこと.

実際のスケッチはこちらになります.
右上が私が描いたイヤホンで,右上から左に4つ目のシャープペンシルが木村が描いたものです.

HIS_illust

次にZuzieというコラボレーションツールを用いてそれぞれの絵を配置しました.
Zuzieに関しては言葉で伝えることがむずかしいので,こちらのリンク先の動画を見て頂ければと思います.
http://www.mediaexprimo.jp/zuzie_ws/

簡単に説明しますと,それぞれの描いたイラストを画像化し,それらの写真に対してチームでストーリーを持たせるシステムです.
システムの操作感覚としてはパワーポイントが近いように感じますが,パワーポイントがプレゼンテーションを作ることを目的としているのに対し,こちらはそれぞれの写真にストーリーを持たせることを目的にしています.

私たちのチームでははじめ,モノの固さや色などに着目し,それらのモノを用いたカテゴライズを行うことで,ストーリーを作成することを考えていましたが,途中からチームに参加された須永先生の助言で,物体のもつ形状に着目したストーリーを作り始めました.
実際の作品を写真に納めることはすっかり忘れていたのですが,一緒に参加した別チームの木村の発表でワークショップの雰囲気が伝わればと思います.

HIS_workshop

ワークショップの中で須永先生が何度も,目的を持とうとするなとおっしゃていました.
何か目的を持って取り組むのではなくて,そのときそのときに生じた成り行きを楽しめと.広い視野を持つことを繰り返し強調されていました.
目的を持って取り組め.ということは日常的によく聞きますが,目的を持つなという主張には新鮮味がありました.
実際に私のチームでも,当初の予想からはるかにかけ離れた作品が出来上がり,そこに至るまでの過程をとても楽しむことができました.
スケッチでは色を使わないといけなかったり全体を描いてはいけなったり,システムではUndoができなかったりと,様々な制約が課せられていましたが,だからこそどのような色を使うか,どういう構図で絵を描くか,また失敗すらもどうやって作品に取り込んでいくかなど,その人らしさがよく出る上に,チームでの一体感が生まれやすいワークショップになっていたと感じました.なんとなくではありますが,共創というのはこういう過程も大事にする考え方なのかなあと感じる瞬間がありました.

一般講演発表

二日目からは一般講演発表が行われました.
私は発表初日のトップバッターを努めました.発表タイトルは,「事前共有知識に基づくアウェアネス支援のための情報可視化手法の検討」です.一言でいうと,遠隔にいる相手の状況を知ることで遠隔コミュニケーションを円滑にしようという研究です.発表は20分だったのですが,緊張からか予定より早く終わってしまいました.
終わってみると,オーバーして質疑応答の時間が削られるよりは良かったかなあ,,と思いますが,それでも与えられた時間はフルに使いたかったなあという悔いが少し残っています.

HIS_Lee_pre

質疑応答ではある程度予想していた質問もありましたが,データに関する質問があり,手元に参照するものがなく必死に思い出しながら回答するという場面がありました.
発表を行うにあたり,十分な発表練習をすることはもちろんですが,ちゃんとデータをまとめた資料を手元に用意しておく必要があると強く感じました.

発表が終わってからは,他の参加者の方々の発表を聞いていました.
この分野における研究はとくに解がなかなか見つからなかったり,そもそも解がない問題を対象に扱っているため,人によっては何か変なことをやってるなあと感じると思うのですが,その分,多様な価値観の元で研究が行われてるので,はじめから否定的な立場で聞いてしまうと,その先にあるおもしろみになかなか辿り着けないように思います.当然のことながら注意深く聞いていれば,どのような研究においても興味深い点を見つけることができて良いです.

その中でもとくに,”身体的つながり感の遠隔支援を目指したFogBoxの開発”という発表が興味深かったです.
これは,水蒸気を発生する装置とプロジェクタが一体となった一辺15cmほどの立方体のボックス(FogBox)で構成されており,水蒸気上に遠隔にいるユーザの腕を投影することで,遠隔環境における身体的なつながり感を形成することを目的としています.
水蒸気を用いたホログラムのようなものはテーマパークなどのショーで見たことはありましたが,この研究で特に面白いと思った箇所は,遠隔にいるユーザの腕の存在感を映像のみで表現するのではななく,水蒸気の下に腕の影も同時に表示することで,存在感を高めていることです.これにより動画を見る限りにおいては,まるで本当にそこに手があるかのように見ることができました.
石井裕先生らによる,Clear Bordを思い出しながら発表を聞いていたのですが,Clear Bordが協調作業に焦点をおいたシームレスな遠隔コラボレーションシステムに対し,こちらは他者との身体的なつながり感に焦点をおいたシステムであり,霧ディスプレイに投影された手の像がまるで空間に浮いているようで,これは実際に体験してみたいなあと思いました.

イブニングセッション

三日目の夜にはイブニングセッションが行われました.
予想に反して学生の数が圧倒的に少なく,肩身の狭い思いをしていたのですが,ポスター発表で参加されていた他大学の学生と知り合うことができ,普段互いに感じている研究に対する色々なことを話すことができました.研究を進めていく上での悩みを共有できて,こういう同じ研究領域の人と議論ができるということが,学会の持つ最大の魅力なのかなあと感じました.

HIS_evening

学会に参加するためには論文投稿や発表練習など,クリアすべき課題が多く大変ですが,やはりそれ以上に得るものが多いと感じました.
次回はもっと良い発表ができるように,今後の研究に取り組んでいこうと思います!

P.S. 発表を終えた木村に近づくと,背中に白く輝くものがありました.発表に支障がなかったようでよかったです.

HIS_suit

研究室旅行

こんにちは

M1 落合です。

IMD-Labでは9月3、4日の二日間、三重県へ研究室旅行に行ってきました。

ー1日目
ここしばらくなかった晴天に恵まれ、バスにて目的地の伊勢神宮へ。
いざ出発 と思いきや一人足りません。どうやらM2の木村先輩が張り切りすぎて集合場所の次の駅まで行ってしまったようです。
数分後集合時間ピッタリに木村先輩が登場。アクシデントがあっても時間はキッチリ守る、流石です。

IMGP2566

バス内の様子:朝からみんなやたらとテンションが高いです。修学旅行を思い出しますね。

IMGP2560
途中の道の駅伊賀上野でのすてきなくのいちさん。

二時間ほどで目的地伊勢神宮へ到着。
伊勢神宮では伊勢神宮年式遷宮が行われており、平日だというのに大変混雑しておりました。

入り口で記念撮影


入り口で記念撮影

Angieジャンプ!

Angieジャンプ!

その後おかげ横町にて昼食&ブラブラ
伊勢うどんに赤福、美味しい伊勢名物をみんなで堪能しました。

IMGP2623

M2の先輩や

 

IMGP2625
留学生もみんな美味しそうに食べてます。

伊勢を満喫した一行はその後宿泊地のキャンプ場へ。
カヌーにバスケ、夜はみんなでバーベキュー。健康的で楽しい時間を過ごしました。

IMGP2670
カヌーに乗り込む山本先生達。出発後すぐに土砂降りに見舞われずぶ濡れになって帰還しました。

IMGP2742
なんと加藤先生の名前がついた道がありました。

IMGP2773
かんぱーい

バーベキュー中にはビンゴ大会が行われました。
リーチの人が何人もでてくるのに、いつまでたっても誰もビンゴが成立せずかなりの耐久戦。挙げ句の果てにはリーチの個数を競い始める人たちまで現れる始末。
この激しくもドロドロな戦いを制したのは…
IMGP2803
インターン生の前田君でした。おめでとうございます。
景品はカップウォーマーとマグカップのセット。再来年はそれを持ってIMDに再び来てくれると信じています。

こうして楽しい夜もふけていきました。

 

ーー二日目

一日目同様朝だけは快晴。またも昼から豪雨の予報。
当初の予定では長島スパーランドへ行くはずでしたが、急遽鳥羽水族館と伊賀忍者村へ目的地を変更しました。

朝ごはんを食べ鳥羽水族館へ。
景色もきれい、魚はかわいいでなかなかいいところでした。
展示されている魚も多く、アシカショーも開催されていてみんな楽しんでおりました。

IMGP2900
記念撮影
IMGP2946

癒。

水族館を満喫した後は一行を乗せたバスは伊賀忍者村へ向かいました。
ここには上野城の仕掛けを再現した博物館があり、忍者さん達がそれを紹介してくれます。
仕掛けの構造は単純ですが、普通の人には気づかれないよういろいろな工夫がこなされています。当時の人たちの知恵と発想力に驚かされました。
IMGP3072
みんな集中して聞いています。特に留学生の方々は忍者の仕掛けにかなり興味津々でした。

IMGP3079

水蜘蛛の術!

博物館を見た後ラボの数人で手裏剣投げに挑戦しました。
結果は…誰一人として的に当たりませんでした。意外にまっすぐ投げるのは難しいようです。

IMGP3158
アルフさん、日本人の誰よりも手裏剣似合ってます。

帰る時間になり、みんなでバスに乗り込みNAISTへ帰りました。
とても楽しく思い出に残る研究室旅行となりました。
IMGP3171

全員お疲れのご様子。みなさんおつかれさまでした。

ようこそインターンシップ生!

こんにちは,M1の福井です.今回,IMD-labにインターンシップ生として山口から前田君,タイからFahさんが来てくれました!

報告が非常に遅くなってしまったので恐縮ながら二人の歓迎会,歓送会をまとめて報告させていただきたいと思います.

 

前田君は3ヶ月,Fahさんは2ヶ月間僕たちと一緒に研究することになりました.

加藤研は日本人だけでなく留学生のインターンシップ生も非常に多く招いているようで流石グローバル研究室だなぁと改めて感じずにはいられませんでした.

ではまず歓迎会の様子をどうぞ.

IMG_0101

おちゃめな宮崎先生

IMG_0114

留学生が前田君に対して「英語で自己紹介して!」と急なリクエストを送るなど,終始にぎやかで楽しい雰囲気でした.

IMG_0117

Fahさんも英語で自己紹介.って当たり前ですね(笑)

 

そして何とこの度,宮崎先生が東京工業大学の教授に就任されることになりました!

IMG_0127

 

本当におめでとうございます!!!

 

それにしても始めは,「まだまだ自分も入学したばかりだと思っていたのに,もう後輩が出来たみたいでなんだかそわそわするなぁ」,と感じていたんですがいざ前田君,Fahさんを迎えると二人とも優秀でびっくりしました!

自分も頑張らないと,とすごくいい刺激になりました.

 

そして月日はあっというまに流れてインターンの二人が帰ってしまう日が近づいてきました.

この頃になるとインターン生は二人とも研究室にすっかり馴染んで,立派な加藤研のメンバーという印象でした。

楽しい時間はあっという間とはよく言ったものですが,8月末に行う歓送会が近づいてくるとほんとにあっという間,もう歓送会をする時期か,と感じずにはいられませんでしたね.しみじみ.

以下歓送会の様子です.

IMGP2286

加藤研の女の子二人!

IMGP2287

 

Maxビール似合いすぎ!(笑)

IMGP2411

最後にみんなで写真撮影

前田君に加藤研でのインターンはどうだったと聞くと,「工専の一年間よりも密度の濃い三ヶ月でした」と言ってくれ,短い間でしたが貴重な経験を加藤研でしてくれたようでとても嬉しかったですね.

しかし自分は同時に,こういったインターンの経験に恵まれるというのはインターン生本人だけでなく周りの学生にも刺激を与え,良い勉強になるなぁと感じました.

10月にはまた新たなインターン生が海外から来るということなのでインターン生に負けないくらい自分も色々なことを勉強,経験させてもらおうと思います!

 

IMGP2425

前田君,Fahさんこれからも頑張ってね!

 

 

 

インターンシップ記 -異文化交流編- (D3 欅)

こんばんは,D3 の欅です.現在マイクロソフト・リサーチアジア (MSRA) でインターンシップに参加しています.三ヶ月間のインターンシップ期間のうち一ヶ月が過ぎようとしている頃です.

会社に関して,何をどこまで書いてもよいのか分からないので,今回はとりあえず敢えてインターン先での取り組みには触れずに,北京に来て異文化交流を行ったことで気づいたことについて報告しようと思います.

ちなみに,このブログは誰宛に記事を書いているのかという議論がたまに話題になっているのですが,研究室の半数以上の学生が留学生である加藤研の学生には是非読んでほしいなと思っています.あと,MSRA の雰囲気を知りたいということであれば MSRA University Relations のブログを読むのが一番よいと思います.僕がここで感じたことのほとんどはこのブログに書かれているので,今回の記事ではそれ以外について書いていきたいと思っています.

 

戸惑い

研究室の助教の武富先生を含めて,僕の身近なところには MSRA インターン経験者は結構多かったです.多くの人が口をそろえて言うのは北京は街中で英語が通じる人はいないよ,ということ.それは想像していた以上でした.若い人の中には英語を話せる人もいると聞いたので,スーパーマーケットで英語話せそうな若い店員を探したこともあるのですが,北京の生活に慣れてそうな西洋人見つけて質問する方がずっと早いことに気づきます.

話は逸れましたが,先に結論から言うと,MSRA の中でも英語がかなり苦手な人が意外と多いことにかなり驚きました.

僕ら日本人は「日本人は英語ができない」という少し卑屈な先入観に縛られている人が多いのではないでしょうか.少なくとも僕はそうです.これは下手すると,僕らは英語が下手だから英語を使わなくても仕方がないよね,けどあなたたちは英語得意なんだから英語を話して当然だよね,と思いかねない危険な考え方だと今の僕は感じています.

前者に関して,普段から僕らは悪気なく行っていることだと思うし,ある程度は仕方ないことだとも思います.できないことをしなさいというのは無茶です.しかし,僕は中国人たちに誘われて一緒に昼食を食べてみて,自分の理解できない言語でただひたすら会話を聞かされることがこれほどまでに不愉快だと気づいて,今までの自分の行動が振り返ってみて心底後悔しました.そして,そのときの僕は正直なところ,英語ではなく中国語使うなら食事に誘ってくれないほうがずっと気楽なのにと思っていました.

それでも何だかんだで他のインターン生とのコミュニケーションは発生するし,少しずつ他の人たちのことを知っていきます.その中で,たまに,僕のたどたどしい英語と同等か,もしくはそれよりも更にたどたどしい英語を使う学生がいることに気づきます.大学名だけ聞くと外国人でも知っているほどの名門の大学出身者であろうともです.彼らの存在を知ったことで,あのときの昼食は僕のことを放置して英語を使わなかったのではなく (僕に話しかけるときは当然ながらみんな英語を使ってくれてはいたので),英語を使うことで他の誰かを放置することになったから中国語だったのだなとようやく思い至りました.

この一連の出来事から僕は「自分は英語を話せないと決めつけることで自分への甘えにしてはいけないし,他人を責める理由にしてもいけない」ということを痛感しました.これはきっと国民の多数が英語を話せるような国へ留学した場合には気づけなかったことなんだろうなと思うので,とても勉強になりました.

 

中国人に対するイメージは?

日本にいる日本人からした中国人へのイメージはどのようなものでしょうか.必ずしもよいとは限りません.それに対して,もし MSRA の研究者やインターンシップ経験者に中国人はどんな人たちですか?って質問すると,多くの場合,親切 (優しい) ですと答えるのではないでしょうか.僕もたくさんの中国人 (もちろん中国人だけではなくて色んな国の方々にお世話になっていますが) に助けてもらったので,彼らはとても親切ですと答えます.ただ,根本的に文化が異なるわけですから,それら全てをひっくるめて親切だとか親切ではないとか一言で片付けることは不可能です.中国人は日本人の持たない優しさを多く持っていますし,日本人は中国人の持たない優しさを多く持っていると思います.これは何も中国人と日本人に限った話ではなく,国民性ごとに他人への思いやり方法は違っているのではないかと思います.重要なのは異文化から学べることは学びつつも,異なるからといって否定しないことだと思います.北京に来てからこれはちょっと...と思う文化もちらほら目につきはするものの,中国人が中国で中国様式で生活しているのを外国人が非難する権利はないよなぁと思うようになりました.

完全に余談ですが,もし中国人のガールフレンドを作る気なら,念の為にその前に一度食事に行くことをおすすめします.あくまでも念の為にですが.

 

出会いと別れ

皆さん「一期一会」という言葉はご存知だと思います.直訳すると「一生のうちに一度しかないこと」で,茶道においては「二度と同じお茶会はないのだから最大限のもてなしをしましょう」という意味で使われていたようです.いろんな解釈があると思いますが,僕は「もう二度と会えないかもしれないのだから,悔いのない出会い (と別れ) をしよう」という解釈が好きです.

再び話は MSRA に戻りますと,MSRA は国内外からたくさんのインターン生を受け入れています.今は特に夏休みということで一番人が多い時期らしいです.多くの人と出会うということは多くの人と別れるということと表裏一体なわけですが,一般的にインターンの期間は三ヶ月である場合が多いので,そのスパンがかなり早いです.インターンシップ歴わずか四週間の僕でも既に数人の人達との別れを経験しました.中には今後もお会いできそうな方もいれば,多分もう二度と会えないだろう人もいます.だとしても,僕の中ではきちんとお別れが済ませたのであれば少なくとも悔いはないと言えるのかもしれません.

というのも,顔見知りになって少し話すようになったインターンシップ生がいたのですが,どうやら先日知らないうちにチェックアウトをしたようです.名前も連絡先もそのうち聞けばよいだろうと思っていた矢先だったので,大変ショックでした.思い返すと近いうちにいなくなると言っていたので,その人なりの合図だったのかもしれません...

大学院生にとって似たシチュエーションといえば.国内外の学会だと思います.僕自身,これまで学会でたくさんの素敵な友だちと出会うことができました.コネクションがどうとかネットワークがどうとか野暮なことを考える必要はありませんが,面白いと思う人に出会えたときはあまり躊躇わずにどんどん知り合いになるのがよいと思います.もう一度会える保証はどこにもないわけですから.

 

さて,長くなりましたが,次回は研究などについて,話せる範囲でお話できればと思っております.