みなさま,こんにちは.
またです.D2藤本です.
私は現在フィンランド,オウル大学に2カ月半の滞在をさせていただいており,今回はその報告をさせていただきます.
とはいっても,数年前より,私たちの研究室から入れ替わり立ち替わり何人もの学生がオウル大に短期留学しており,様々なブログを書き連ねた結果,もはや書くことなしの一言.
オウル大学やここでの生活については他の方のブログを読んで知ってもらうとして,自分の考えていることを主に書きたいと思います.
・留学生としての自分とオウルの人々
日本での私の研究室の学生は,現在その半数以上が様々な国からの留学生です.日本に住む日本人として,それら留学生と交流する機会は数多くありましたが,当然のこと,このフィンランドでは立場が逆になります.これは自分の今までの留学生への接し方の是非を確かめ,再考するためのまたとない機会であると感じています.
先日,こちらで来年から大学生になる高校生向けのオープンキャンパスのようなイベントのお手伝いをしました.日本でもオープンキャンパスがある際は研究室の留学生にも協力してもらっているということもあって,私も進んでお手伝いしました.
が,ここで日本にいる留学生の立場になって考えると,日本でのオープンキャンパス時,「なぜこんな手伝いをしなければならないのか」と考える人がもし仮にいたとしても,それは無理なからぬことなのかもしれません.
これはその人のパーソナリティだけでなく,自分の立場をその研究室の正規の一員として捉えているか,あくまで一種のお客さんとして捉えているかに原因の一端がある気がします.仮に日本で留学生がこのようなイベントの手伝いを積極的にしなかったり,渋る顔を見せることがある場合,私たち日本人はその留学生に対し,一方的にネガティブな感情を抱いてしまったり,留学生だから仕方ない,と思考を止めてしまいがちですが,一概にその人のみが悪いとは言えません.日頃の我々の接し方がその留学生に対して,そのような捉え方を促してはいないか,考えてみる余地があるのではないでしょうか.
というか私個人がその辺の考えが足りてなかったと猛省する次第.
もちろん各個人のパーソナリティによるところもあるのは確かですが…
とはいえ,自身が留学生である場合,自身をただのお客さんではなく,研究室の正規の一員として捉え行動した方が,得るものが多いことは明らかだと思うので,そう思って生活したい所存.
さて話は変わりますが,こちらにはCafé lingaという各国の文化に興味のある人が集まり,ざっくばらんに話をするという集まりが週1回あります.
その中の日本に関する集まりに私も毎週参加していますが,友達も作りやすく,そこで知り合った人々にいろいろと飲み会などに誘ってもらえました.「(もし万が一)休日はずっと一人で過ごす二ヶ月半になっても,心を強く持って乗り切ろう」という後ろ向きな決意を留学前にしていた私にとって,これは非常にありがたいことでした.
日本に帰ったら,ぼくも留学生にやさしくなろう.
そう決意を新たにした一カ月半でありました.
・オウルの人々の研究室滞在時間
人や研究室に寄るのは当然のことながら,こちらの研究室では基本的に定時には帰る人が多いようです.
9,10時ごろ学校に来て,17時頃には各部屋の多くは空になる印象です.またオウルの人々は休日をとても大事にし,土日は (ほとんどの人が)学校に来ない(という傾向が日本の大学より強い)ようです.
私はこのスタイルもまた良しと感じていますが,これが最善であるかどうか判断することはできません.ただ,日本では研究室での滞在時間が長ければ長いほど頑張っているという雰囲気があるような気がしています.結果が出ていれば,研究室滞在時間などは問題ではないという結果重視の意見をお持ちの方も多いとは思いますが,私個人としては(結果はそこまで芳しくはないが)研究室に長く残って頑張っているというプロセスが認められる考え方も嫌いではありません.
しかしながら,上記のような雰囲気があるがゆえに,長く滞在するために長く滞在することがよろしくないことは明白.「一生懸命研究に取り組んだから,結果として長く研究室に滞在した」はOK.「研究あんま進んでないし,今日はもうやる気ないけど,今帰るのは体裁的によろしくないからyoutubeでも見て適当に時間潰して帰ろう」は早く帰って,リフレッシュして明日に備えて寝れ,ということです.
当たり前のことを書き連ねてしまいました.
自戒の念しか込めていませんが,そんなことを考えながらの滞在です.