APMAR 2023 (Asia-Pacific Workshop on Mixed and Augmented Reality) in 台湾

M2の米山です。随分と時間が経ってしまいましたが、8月に台湾で開催されたAsia-Pacific Workshop on Mixed and Augmented Reality (APMAR2023)にて、発表しました。IMDからは米山、澤邊先生、藤本先生が参加しました。

  • 日程:8月18日(金)〜8月19日(土)
  • 場所:国立台湾大学(台湾)
  • 内容:Regular paper発表(13件)、Picth your work発表(17件)、デモ体験、招待公演

APMAR

APMAR

Paperの発表は2日間にわたって行われました。Pitch your work 部門は3分,Regular paper部門は5分と発表時間が非常に短い中,コンピュータビジョン,VR,AR等,幅広い研究分野の発表が行われました。私は1日目に”Augmented Reality Visual Effects for Mitigating Anxiety of
In-person Communication for Individuals with Social
Anxiety Disorder
“を発表しました。

米山の発表風景

1日目の発表後には,国立台湾大学の複数の研究室を訪問し、デモを体験できるデモツアーがありました。
2日目は台湾のHCI学会であるTAICHIとの共同開催であったため,3件の招待講演(Google社のEd Chi氏、シンガポール国立大学の教授 Shengdong Zhao氏、ATLAS Institute & Computer Scienceの教授Ellen YiLuen Do氏)がありました。
2日目の夜にはBanquetも開催され,台湾,韓国,日本の学生と交流する機会もありました。
私は高校時代、KPOPが好きで韓国語を勉強したことがあったので、韓国からの留学生とお話しできたのが楽しかったです!

台湾国立大学

広ーいキャンパス!日本の大学のような建物でした。

台湾国立大学

大学内にゴイサギ(サギの一種)が出没するので、注意の看板があります!かわいい!

ゴイサギ注意

ゴイサギ

ゴイサギ

最後に

今回は、学会前日に台湾入国、学会が朝から晩まで2日間、学会翌日早朝に台湾を出国するという、忙しいスケジュールでしたが、初めての国際学会を経験できて、良い思い出となりました。
APMARでの発表にあたり、約1年半研究を指導していただいている藤本先生、論文の確認をしていただいた加藤先生、神原先生、澤邊先生、このような機会をご提供いただきありがとうございました。
来年のAPMAR 2024は日本で開催予定なので、みなさまぜひ論文を提出しましょう!

ラボ合宿 in 吉野

みなさん! 初めましてM1新江田です!

今回は11月11日と12日の2日間 奈良県吉野の太鼓判 花夢花夢さんでラボ合宿を行いました.

2日間の様子を紹介していきたいと思います!

1日目(M2学生の研究発表・新しいメンバーの自己紹介)

M2学生らの研究発表と新しいメンバー(Md Mustafizur Rahmanさん,Tuwaemuesa Thapakornさん,インターンのLiu Jiayinさん)の自己紹介が行われました.

自己紹介の様子

2日目(M1学生とドクター学生でのデモ発表)

M1学生とドクター学生の2人1組で,「面白いかつ楽しいアイデアのデモを作成する」という課題にチャレンジし,発表が行われました.

発表の様子

デモ展示の様子

感想

2日間にわたり先生方やドクターの学生,留学生など,普段コミュニケーションがなかなか取れない人たちとのコミュニケーションを取れる良い機会となりました.

また自由時間には,吉野観光を行い広大な自然と名所・名産を堪能することが出来ました.

吉野が紅葉一歩手前の時期だったのが少し心残りですが...

最後に,来年度も合宿を行いたいです.

それではまた.

 

SIG-MR in 北海道(室蘭)

こんにちは、M2の髙濱です!今回は、10月26日と27日の2日間、北海道の室蘭で開催された複合現実感研究会(SIG-MR)に参加した感想と室蘭での楽しいエピソードをお伝えしたいと思います!

**室蘭到着と夜のグルメ探索**

学会は26日の朝10:30からスタートするため、前日の25日に室蘭入りしました。夕方20:30頃、会場近くに到着し、同じく到着した先生方と夕飯を共にすることに。しかし、夜の室蘭は多くのお店が早めに閉店してしまうようで、何を食べるか少し迷ってしまいました。そんな中、「やきとり 吉田屋」というお店を見つけ、入店することに決めました。

実は、室蘭やきとりは日本三大やきとりの一つとされており、豚肉と玉ねぎを串に刺して焼き、甘辛タレと洋がらしで食べるのが特徴。このスタイルは、かつて豚肉が安価だったことと北海道の玉ねぎ生産が盛んであったことから始まったとされています。

お店に入ると、早速やきとりと揚げ出し豆腐、その他もろもろを注文。

(肝心のやきとりを撮り忘れてまし笑)

届いたやきとりに洋からしを添えて食べた感想はただ一言、「美味い!」。他にも色々と注文し、食べ進めていると、あっという間に終電の時間が近づいてきてしまいました。終電が21:29という早さには驚きましたが、宿を東室蘭に取っていたので途中で帰らざるを得なくなりました。

後日先生方から聞いた話によると、私が帰った後に注文していた料理が大量に出てきて、先生方は2時間も食べ続けるハメになったとか…。申し訳ないことをしてしまいましたが、きっと美味しい料理を堪能してくれたことでしょう。

**学会初日: 緊張の発表と懇親会**

学会の初日、室蘭ガス文化センターでの発表に向け、早めに会場に入って準備を進めました。お昼には、近くのラーメン屋さんで室蘭名物「カレーラーメン」を堪能。ちぢれ麺がカレーとよく絡む絶品でした!

そして、いよいよ発表の時間が来ました。緊張しながら臨んだ初めての学会発表は、自分の研究から少し外れた内容に関する質問に対してうまく答えられなかったことが悔しく、その重要性を痛感しました。これは、自分の研究に関連する分野までしっかりと調査することの大切さを学ぶ良い経験になりました。


学会初日終了後は約50名の学会参加者と懇親会!

懇親会の場では他大学の学生の方々や同じNAISTのCAREラボの学生の方々と鍋を囲みました。

鍋も美味しかったですが、やはり北海道の刺し身は絶品でした!

来年この学会に参加される方は、是非懇親会にも参加してみて下さい!

**学会二日目: 聴講と最後の室蘭グルメ**

二日目は特に発表はなく、聴講に専念。お昼には先生方と再び昨日行ったラーメン屋さんへ。今回は「味噌ラーメン」を注文し、こちらもまた美味しくいただきました。

室蘭での学会と地元グルメは、新たな学びと美味しい体験がたくさん詰まった2日間でした。北海道の美しい自然とおいしい食べ物、そして学会での刺激的な議論と発表は、これからの研究活動に大きな活力を与えてくれました。みなさんも是非、色んな学会に参加して新しい学びや出会い、グルメを楽しんで下さい!

それでは、次回のブログでお会いしましょう。

加藤博一先生がISMAR 2023 Career Impact Awardを受賞

加藤博一先生が下記のISMAR 2023 Career Impact Awardを受賞されました.

おめでとうございます.

詳細:

・授賞団体/学会:The 22nd IEEE International Symposium on Mixed and Augmented Reality (ISMAR 2023)

・学会・イベントの概要、主旨、開催日
IEEE ISMARは、拡張現実感(AR)、複合現実感(MR)、仮想現実感(VR)に関する最高峰の会議であり、学術界と産業界の両方から世界有数の研究者が集まります。
IEEE ISMAR is the premier conference for Augmented Reality (AR), Mixed Reality (MR), and Virtual Reality (VR), which attracts the world’s leading researchers from both academia and industry.

・受賞名: ISMAR 2023 Career Impact Award

・受賞日:2023/10/18

・受賞者 加藤博一 Hirokazu Karo

・受賞の概要
この度、加藤教授の長年にわたる研究が当該分野へ多大な影響を与えたことが評価され、Career Impact Awardが贈られました。
In recognition for the significant impact his lifelong research has had to the field of Augmented Reality

・受賞コメント 等
拡張現実感に関する研究に98年から25年間取り組んできましたが、このような形で評価いただき、光栄に思います。
短かったようにも感じますが、当時は実験システムの構築だけで一苦労だったのが、
今では誰もが持っているスマートフォンにその技術が搭載されており、技術の進化を実感できます。
拡張現実感技術の発展に少しは貢献できたことを嬉しく思います。
I am very honored to receive this award.
I have been working on research on augmented reality for 25 years since 1998.
When I started this research, even building the experimental system was challenging.
However, this technology is now installed in the smartphones that everyone owns, and I can truly see the evolution of technology.
I’m glad that I was able to make a small contribution to the development of augmented reality technology.

四條畷市の広報誌に掲載

みなさんこんにちは、さわべです。

IMDの田口君(M2)と的場君(M1)が四條畷市の広報誌に(表紙にも)載りました。

田口君の修士での研究テーマである「高齢者向けスマートフォン普及の社会実験」についてです。

ぜひこの広報によって、より多くの高齢のスマホ利用者の利用意欲が上がってくれると嬉しいですね。

研究の社会実装は、まだまだ壁が多いですが、この研究によって、より多くの高齢ユーザのための基盤を作れればと思います。

広報四條畷LIFE最新号(令和5年9月号)は:こちらから

写真:広報四條畷LIFE最新号(令和5年9月号)より

大学見本市2023~イノベーション・ジャパン

はじめに

こんにちは、M2の髙濱悠作です。2023年8月24日(木)と25日(金)に東京ビッグサイトで開催された「大学見本市2023〜イノベーション・ジャパン」に参加してきました。このイベントは、日本全国から多くの大学が参加し、産学連携の推進と技術移転を目的としたマッチングイベントで、参加した大学は約300校ととても大きなイベントでした。

 我々のプロジェクト:思いやりをもったAIによるVRプレゼンテーション訓練

私たちは藤本先生、M2の髙濱悠作、そして上田史貴の3人で、「思いやりをもったAIによるVRプレゼンテーション訓練」というテーマで出展しました。これは私にとって、初めてのビッグサイト、そして初めて外部での研究デモということで、非常に楽しく貴重な経験でした。

体験していただいた方からは、「初めてVRを体験できて楽しかったです」「人に優しいフィードバック面白いですね」といった多くのコメントをいただきました。

デモのハードルと学び

デモは朝10:00から17:30まで行われ、ずっとデモをしているとなかなか疲れるものです(笑)。しかし、その疲れも他の大学の研究内容に触れることで吹き飛びました。

他大学の面白い研究:触覚の革命

特に印象に残ったのは、東京大学 大学院新領域創成科学研究科 複雑理工学専攻の研究です。彼らは空中超音波を用いて触覚を提示するという驚くべきテクノロジーを展示していました。空中にクラゲが浮かんでいるような映像が出され、そのクラゲに触れると超音波によってふわっとした感触を体験できました。

今後の研究に向けて

このイベントに参加して、他の優れた研究を見ることで、自分たちの研究に何が足りないのか、どのように改善すればよいのかについて多くを学びました。また、多くの方に体験していただくことで得られたフィードバックは今後の研究に非常に役立つと感じています。

結び

「イノベーション・ジャパン2023」は、多くの新しい技術と出会い、多くの学びを得る場でした。これからもこのような場で多くを学び、自分たちの研究をより高めていきたいです。

それでは、次回のブログでお会いしましょう。

HCII at デンマーク

さわべです.

HCII2023に参加し,発表してきたので,こちらについて報告しておきます.

今回初めてのHCIIと初めてのデンマークのコペンハーゲン(開催場所)と,初めてが多かったです.

ドーハを経由(トランジット)で合計約19時間ほどの飛行機の末,デンマークに到着しました.

今回の学会とは:

HCI INTERNATIONAL 2023 25TH INTERNATIONAL CONFERENCE ON HUMAN-COMPUTER INTERACTION AC Bella Sky Hotel and Bella Center, Copenhagen, Denmark

イメージとして,様々な情報研究分野の研究会が集まった国際シンポジウムのようでしたので,パラレルセッションが朝から(8時ごろから)夕方(18時ごろ)までぶっ通しでありました.もちろん好きなセッションに自由に参加できるので,興味のある発表だけつまみぐいのような形もできます.

聴講した講演や,自分の発表した講演を通して,高齢者とICTのトピックでも様々な取り組みが世界でされており,実際に高齢ユーザの方に使ってもらっているサービスのようなものもありました.

今回私が発表した内容は,スマートフォンエージェントを使って,スマホの利用の仕方やスマホの悩みを聞いてくれるサービスの運用についての話をしましたが,まだまだエージェント(キャラクタ)を使ったアプローチは多くないようです.(多くの研究は,すでに高齢ユーザもスマホを持っていて,普通に使っているという前提が多いような気がしました.が,ここに大きな課題があると,思っております!by Sawabe)

デンマーク自体は,とてもゆったりした国で,外の温度も涼しかったです(平均20°ぐらい,その時の日本は35°ぐらい...)ホテル内も涼しく(寒かった)ため,現地で服を調達しないといけないことに.税率がすごく高いので,マ🙆ドのセットでも¥2,000ほどしました(!!!)また,さすがレゴ発祥の国ということで,LEGOショップがすごく賑わっていました.

 

元IMDメンバの研究生が訪問してくれました

元IMDメンバーの Daniel Eckhoff (現在:City University of Hong Kong, 元Universitat Oldenburg) くんが,香港(現在の研究場所)からIMDラボに遊びにきてくれました.

せっかくなので,彼の研究についても講演をしてもらい,M1,M2にとっては珍しい外部の研究者との貴重な交流機会となり,多くの学生が参加してくれました.

Danielくんの研究では,擬似触覚のような研究をしており,人がものにふれることや手の見た目を変化させる(🔥の効果を見せる)という部分における知覚の研究について発表してくれました.

(将来,リアルエンデ⚪︎ー(ヒロ⚪︎カ)になれるかも?)

次は,ぜひ香港で会いたいですね.

 

M2の米山です。私は外国語学部卒業後、重工企業やIT企業にて数年働き、退職して、IMDに来ました。そしてスロベニアにインターンに行ったのでご紹介します。

インターン先

  • 国/町:スロベニア / コペル(Koper)
  • 大学:プリモルスカ大学
  • 期間:2023年2月5日〜3月28日(約2ヶ月)


スロベニアはイタリアの東・オーストラリアの南・クロアチアの西にあるバルカン諸国の1つです。ヨーロッパですが、小さい国なので、アジア人がほどんどいません。日本人は特に珍しいのか現地の大学で、「スロベニアについてどう思うか」というインタビューもうけました。

なぜスロベニア?

本研究室では、プリモルスカ大学のHICUP Labと数年前から繋がりがあり、2022年にHICUP Labから准教授と学生が2週間、本研究室に滞在されました。その際に、先方の研究「言語学習方法『キーワードメソッド法』とAI画像生成を組み合わせた言語学習システムの開発と効果検証」における、被験者実験を担当させてもらいました。その共同研究の続きを、スロベニアで行いました。

上記で述べた言語学習方法『キーワードメソッド法』をARで実装した研究は下記からご覧いただけます。

Weerasinghe, Maheshya, et al. “Vocabulary: Learning vocabulary in ar supported by keyword visualisations.” IEEE Transactions on Visualization and Computer Graphics 28.11 (2022): 3748-3758.

 

インターン内容

インターン内容としては3種類行いました。

  1. 「なぜスロベニア?」で述べた被験者実験の続きと、被験者実験のデータ分析
  2. 国際学会に提出した論文のレビュワからのレビュの考察
  3. 自分のメイン研究の発表・改善

DALL-E2といった話題のAI画像生成ツールの結果を比較するために実験を行い、国際学会に提出しましたが残念ながらアクセプトはされませんでした。レビュワからのコメントを反映して他の国際学会に提出予定です。

また、自分がNAISTで行っているメイン研究を発表し、フィードバックをもらい、メイン研究のシステムの開発を進めました。

開発はあまりやっていないのですが、ユーザ実験、Rを使った分析、レビューの考察・改善など、教授方とのミーティングなど今後の研究に役立つインターンとなりました。

研究室の雰囲気

研究室は准教授4人、博士課程8人、修士課程1人(男性学生5人 女性学生4人)という小さな研究室です。ヒューマンコンピュータインタラクション分野と機械学習分野の研究をメインに行っています。准教授は非常にフレンドリーで、一緒にハイキングなども行きました。

学生生活

学生同士の仲が非常によく、誰かの誕生日の時にはみんなで誕生日会をしました!私もちょうど誕生日だったので、誕生日会をしてもらいました。

ケーキ作りが得意な数学者のケーキと、スリランカ料理パーティです。

博士課程の学生は国籍も多様ですが、バックグラウンドも多様です。

  • 修士からストレートで博士に進んだ人
  • ギャップイヤーと呼ばれる自分探しの年を挟んでから博士に進んだ人
  • 企業で働いてから博士に進んだ人
  • 既婚者で博士進学のために、スロベニアに配偶者もつれてきた人(男女)
  • 子育てしながら博士に進んでいる人
  • 人間科学部や経済学部から、コンピュータサイエンスの博士課程に進んだ人

日本の大学院では、ここまで多様なのは、ほとんどないのではないでしょうか。

スロベニアの博士学生は学生というより、大学から給料をもらって、研究員候補として働いているという立場なので、どんなバックグラウンドを持っていても研究やすい環境だと感じました。ただ働いている立場なので、研究だけでなく学部生に対して授業も行わないといけません。

日本では博士学生は「学生感」が強いので、一旦社会に出たり、結婚・出産をすると挑戦しにくいイメージがあります。

また、日本のような「3年で博士を取って大学院卒業して即就職」といったプレッシャは無く、博士課程学生として契約期間4年まで延長できたり、既にPhDを取得し、卒業は決まっているが、次の仕事が決まるまでは大学院で講師として雇ってもらうなど、様々な選択肢があるのが良いところだと感じました。

修士や学部生も、2(4)年で必ず卒業し、即就職しないといけないわけではなく、卒業後にギャップイヤーやインターンを行って自分の進路を決めるようです。

自分は学部の時に、就職して何がやりたいかがいまいち分からず、授業や研究の時間を就活にとられ、とりあえず就職した経験があるので、魅力的に感じました。

多様な学生がいるため、ランチやカフェで話す内容も深くて楽しかったです。

  • 国際女性デーは必要なのか?
  • 各国の医療制度の良し悪し
  • 自国が破綻した原因について
  • 民主主義と社会主義

社会主義国家では、給料がほぼ一律なので、サービス業に従事した方が、観光客からのチップで儲けられる。そのため弁護士・エンジニアなどスキルのある人は国外脱出する。自国通貨は機能しておらず、謎の電子マネーだけ使える。闇市場で自国通貨を電子マネーに変えられるという話が一番興味深かったです。

インターンの醍醐味は研究ももちろんですが、上記のような国ごとの制度・文化の差を感じられるところだと考えています。

研究室の窓からの景色です。

大学の建物のキッチンからの景色です。朝食はこの景色を見ながら食べていました。

スロベニアでの生活について

治安

私は30カ国以上訪れましたが、スロベニアのKoperほど治安がいいヨーロッパの国は未だかつて出会ったことがありません。

食文化

お肉が好きなら、幸せ。ベジタリアンには地獄…(?)この写真は、スロベニアや周辺のバルカン諸国で有名な「チェバビ」という縦長形状のステーキです。牛肉と豚肉、牛肉とラム肉などお肉をミックスして作られています。

イタリアの隣国なので、コーヒーもとても美味しい!研究に疲れたらみんなでカフェに行っていました。また、1杯2ユーロ以下(約280円)なので、週2,3で研究室のみんなで通っていました。

食費を浮かせるために、自炊もしていました。かなりお世話になったスロベニア料理を詰め込んでくれた缶です。ベーコンとキャベツの煮物(?)です。美味しいです。ちなみにスロベニアのKoperは小さい街なため、日本食材・調味料はほとんど手に入らず、日本料理もありません。白米を食べないとやってられない方には、生活は厳しいかもしれません。日本食材を手に入れるには、イタリアか、スロベニアの首都リュブリャーナ(Koperから100km)までいかないといけません。

物価

外食で使用するお金は日本と同じくらいですが、量が日本の倍ほどあります。また、野菜や果物は日本より安いです。日用品も日本と同じくらいの価格です。

言語

公用語はスロベニア語ですが、ほぼみんな英語を話します。しかしスーパーなど日用品の表記はスロベニア語・イタリア語・ドイツ語表記なので、日用品の購入は一苦労。ARにたくさんお世話になりました。

洗濯機の表記すら読めなかったので、Googleレンズを使用。

住むところ

Koper(コペル)は古い街で、リゾート地なので、学生用の賃貸があまりありません…。

私は1ヶ月250ユーロ(約5万円)の激安賃貸に住みましたが、約4畳、激狭キッチン(ほぼ使用していない)、トイレ壊れる、隣人の電話の声丸聞こえ、洗濯機壊れるという劣悪環境でした。そのため、研究室に朝08:00から夜10:00まで滞在していました。。

公共交通機関が….

Koper駅は存在するけども、工事中につき運行開始未定。バスはほとんどなく、かつ土日になると本数が激減するので、移動が非常にしづらい国です。現地の方々は車を持っているので、出かけたいときは、アクセスの悪い場所へ行きたいときは、車を持っている友人に乗せてもらいました。

スロベニアの観光地

Piran(ピラン)

大学のあるKoper(コペル)からバスで30分ほどで行ける観光地Piran(ピラン)。青いアドリア海と赤煉瓦の屋根のコントラストが素敵な街です。Piranは良質な塩が取れることで有名で、お土産用の塩が販売されています。

Ljubljana(リュブリャーナ)

Ljubljana(リュブリャーナ)はスロベニアの首都で、Koper(コペル)からは100kmほど離れています…旧市街の街並みはもちろん、ビジネスや娯楽はほとんどリュブリャーナにあります。

Koper(コペル)では日本料理は食べられませんが、リュブリャーナにはあります。

春のお祭り

冬にお別れを告げるフェスティバルが2月の中旬にスロベニア各地で開催されます。

Škocjanske jame(シュコツィアン洞窟群)

スロベニアは洞窟大国なので、世界遺産に登録されている洞窟がいくつかあります。中身は壮大なのですが、写真撮影が禁止なので、ぜひ「シュコツィアン洞窟群」で検索してみてください。

 

Limske Toplice(リムスケ トプリツェ)

スロベニアは実は日本みたいに、天然温泉が湧き出ています。コンピュータサイエンス学科の学科旅行(?)でLimske Toplice(スロベニア後でローマの温泉)に温泉旅行に行きました。日本人としては温泉と呼び難いくらい、ぬるく、塩素臭がすごいのですが、一応天然温泉….らしいです。

 

周辺国へも簡単アクセス!

イタリア

車で45分でイタリアの大都市「トリエステ」に行けます。トリエステはイタリアの観光地の中でも比較的治安が良く観光のしやすい街です。

トリエステの街並。

コーヒー(エスプレッソ)の本場イタリアにて、「アメリカーノ」を頼んだ結果….エスプレッソ+お湯が出てきました。ごめんなさい。

 

こちらはムッジャというスロベニア国境に近いイタリアの小さな街の景色です。

ボスニア・ヘルツェゴビナ

インターン最後の週末に、学部生のツアーに参加し、ボスニア・ヘルツェゴビナへ2泊3日で行きました。往路バス7時間、復路バス12時間、72時間スロベニア語オンリーの過酷ツアーです。

ボスニア・ヘルツェゴビナは1991年から1995年までボスニア・ヘルツェゴビナ紛争という、民族紛争がありました。そのため、街のあらゆるところに銃弾が残っています。「民族浄化」と呼ばれる残虐行為が20世紀になっても行われていたのがこの内戦です。

1984年に、ユーゴスラビア(現ボスニア・ヘルツェゴヴィナ)のサラエボで共産圏初の冬季オリンピックが開催され、大成功でした。しかし現在はオリンピック跡がボスニア紛争の死者の墓地となっています。あまりの墓跡の多さに悲しくなります。

自分は、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の難民の友人がいたり、学部の時にイスラム教について学んでいたためボスニアにはずっと行ってみたいと思っていました。

バニャルカ

ボスニア・ヘルツェゴビナはボシュニク人、セルビア人、クロアチア人の主要3民族の連邦国家で成り立っています。バニャルカはセルビア人が自治している「スルプスカ共和国」の首都です。

 

サラエボ

サラエボはボスニア・ヘルツェゴビナの首都です。第一次世界大戦勃発のきっかけとなったサラエボ事件はここで起きました。サラエボは、宗教(イスラム教、正教会、カトリック教会、ユダヤ教)が混在している歴史的に興味深い町でした。

イスラムっぽい街並み

カトリック教の教会と西欧っぽい街並み

ただ観光地なため、スリが多くリュックは常に前に背負わないといけません。

モスタル

モスタルは日本ではあまり有名ではないですが、有名なボスニア・ヘルツェゴビナの観光地です。古き良き街並みとエメラルド色の川が素敵な町です。内戦でほぼ壊滅的な状態になりましが、復旧されました。

最後に

英会話

インターンで悩むポイントは「英会話」かと思います。英会話は勉強しても上達しません。「喋らないと生きていけないな」という状況に身を置いて話せるようになります。

自分は学部の時の授業が英語だったり、就職してから海外出張に行かないといけなかったため、日常会話程度なら不自由はしていないはず….?そして話さなくなる期間が長くなると忘れます。

なのでインターンで話さなければいけない環境に身を置けば多分大丈夫(?)

社会人で退職して修士・博士を検討している人へ

失業手当の期間を考えて退職してください。

自分のキャリアのためと考えて行う大学院進学のための退職は、ハローワーク(厚生労働省)的には「就労の意思がない」とみなされ失業手当をもらえません。また、失業手当は退職後2年以内が需給可能期間のため、汗水垂らして働き、何年も払ってきた雇用保険料が一瞬でパーになる瞬間です。退職時点で入学が決まっていると失業手当をもらえないので、色々予定をたてて退職してください!

 

インターンシップ体験記〜海!羊!BBQ!ドキドキ☆夏のニュージーランド〜

Kia Ora,

帰国したらM2になっていた永田です。初カキコ…ども…

2月6日から4月2日までの2ヶ月間、ニュージーランドのオタゴ大学(The University of Otago)にインターンシップに行ってきました〜🐏🐑

留学はいいぞ。っていうお話。

ダニーデンとオタゴ大学

オタゴ大学はニュージーランド南島、海沿いのダニーデンに位置する。

地図でいうとこの辺。

ニュージーランド南島に位置する地方都市・ダニーデン

北島に比べると夏の暑さは穏やかで、冬は厳しめ。冬夏冬冬みたいな気候の土地。

南半球なので、2月は真夏。

ビーチが綺麗でサーフィンやサーモンが有名🏄

生駒の厳しい冬からうまく逃げ出すことができたので、渡航時期としてはベスト。

ダニーデンの街並みはこんな感じ。

Dunedin

スコットランドを元に街づくりが行われた移民街で、イギリス情緒と多国籍レストランが入り混じった街。

2ヶ月お世話になった大学は、この時計塔が名所。

Clock tower

歴史のある総合大学は建物がオシャレでいい👍

移民の街ということもあり、日本の大学よりも圧倒的に留学生の割合が多い。初めての留学だった私も、住みやすい街ですぐ溶け込めた。

学内にLanguage Schoolもあり、語学留学で来ている日本人もたくさん見かけた。
彼らの大半は1ヶ月で帰るため、1ヶ月経った頃には不慣れな学生の道案内をする先輩仕草を見せることができる。

ニュージーランドなのでもちろん公用語は英語。学内外に多数あるCafeのメニューも大体読めばわかる。

学内のCafe

向こうでは2月に新学期が始まるということもあり、至るところで歓迎イベントが開催されていた。ニュージーランドスタイルのBBQは交流を深めるのにうってつけの機会。
毎日のようにどこかの団体が企画しており、2ヶ月で5食くらい浮いた。

どの団体もガス式のBBQコンロを持っている、頻繁にBBQを行う国民性

こんな自然豊かで異国情緒溢れる街で、自分の好きなものに向き合う濃厚な2ヶ月間の記録。

研究

インターンシップということで、授業はなくインターン先で研究を行う。

今回私はHCI Groupにて、ARの情報提示に関する研究を行った。

眼鏡型のARグラスを用いて、タスクを行う際の情報を表示する場所に関する研究で、user studyのためのARアプリケーションを開発した。

Snapchatの会社が出しているARグラス。非売品。

初めて触るグラスの開発ということで開発プラットフォームへの慣れやドキュメントの理解に時間がかかったが、UIをスクリーン上に表示したり壁に沿って表示するアプリケーションが開発できた。

user studyで仮説が検証されるのが楽しみだ。

研究室生活

メールの文頭は大体”Kia Ora, “からはじまる。マオリ語のこんにちはみたいな挨拶。

メールはフランクで、人間関係はフラット。教員のこともみんな下の名前で呼ぶ。

教授陣はドイツ人の方で、もし彼らとドイツで知り合っていればProfessor呼びをしただろうしこんなにも仲良くはなれなかっただろう。

先生家族にサーフィンに連れて行ってもらったり、近所のバーでクラフトビールを頂いたり。

オフの時間はしっかり遊ぶ。オンオフのメリハリをはっきりつけるのがニュージーランド流。

Beer bar

課外でのスポーツも盛んで、留学期間中に研究室内で卓球大会やバドミントン会が開催された。

卓球大会で優勝したのもいい思い出。

卓球大会の表彰状

平日の過ごし方

私は朝弱いので、大体10時ごろに研究室に行き18時頃に帰る生活。

研究室のメンバーは朝型で、18時には他の学生が全員帰っていることもザラにあった。

18:30を境にバスが1時間刻みになるため、これを逃さないように急いで下校。

週1回ほど、下校時にスーパーで買い出し。海外ではスーパーマーケットさえも立派な観光。今後海外に行くときは必ず行きたい。

フルーツやアボカド、肉が安いが加工食品は高い

帰宅後は自炊。夕食後、就職活動のオンライン面接を行う日が多かった。(2〜3月の日本とニュージーランドの時差は3時間+サマータイムで4時間)

面接官とのアイスブレークは留学に限る。

あとはたまにバーでビールを飲んだり、レストランで外食したり。

一軒家の1部屋を間借りしていたので、家の犬と遊んだりした。

留学期間中の癒し

週末の過ごし方とアクティビティ

週末は観光。

次その国に行くのが何年後になるかわからないので、留学期間中の週末はとにかくアクティブに観光をすべき。

お気に入りはSt. Clair beach。3月は毎週末ここを散歩していた気がする。

バスはどの区間も片道1NZD(=約80円)なので、暇さえあればビーチに行っていた。

St.Clair beach

クルーズでalbatross(アホウドリ)sea lion(アシカ)penguin(ペンギン)を見るのもオススメ🐧

中でも野生のペンギンが見られるエリアは珍しい。警戒心が強くて写真は撮れなかったけど。

Albatross

街を一歩出ればそこら中に羊や牛がいたり、海では高緯度帯特有の野生動物が見られる。

雄大な自然こそNZ南島の魅力。

遊園地のアトラクションのような世界観

高緯度帯で思い出したが、NZ南島はオーロラを見ることもできるらしい。

低緯度オーロラという、オーロラが見れる地域の中では低緯度の地域特有の現象。北欧の青や緑色のオーロラと違い、赤いオーロラが観測されるとのこと。

留学期間中に2回ほど好条件の日があったが、残念ながらその日に限って晩に雨が降った。

オーロラ予報は以下のサイトで確認できる。↓↓↓

http://auroraalert.otago.ac.nz/aurora/index.html

英会話

英語圏への留学ということで、やはり英語力の向上が目的の1つに挙げられる。

2ヶ月間という短期間で最大限の成果を出すため、とにかく毎日話すことを心がけた。

平日は毎日研究室に行く。バス停での待ち時間は暇そうな人に話しかける。土日は研究室のメンバーなどを誘って遊びに行く。家に帰ったらhost familyに1日の出来事を話す。

普通に生活しているだけで英会話ができる最高の2ヶ月にできたのは間違いない。

学習成果

2ヶ月前とは見違えるほどペラペラに…とはいかないが、英語を話すことに抵抗がなくなった。

話しかけられても自信を持って返せるようになったマインドが1番大きくて、ボキャブラリーとしては日常でよく使う言い回しをいくつか身につけた程度だが、小さな自信を感じている。

もちろん最後までキウイ(NZネイティブ)の英語は速いなと感じたし、頻繁に聞き返してしまうが、以前よりも英会話が楽しい。

NZ飯スナップ

これを食べれば貴方も現地人、といったものを厳選して紹介。

ソーセージシズル

ソーセージシズル

研究室イベント係としても、BBQの勉強は外せない。

ソーセージと玉ねぎを炒めたものを薄い食パンで挟む、NZ家庭の味。

片手で食べられ大勢に振る舞うことができる、パーティーの定番料理だ。

逆にBBQパーティーでは普通の牛肉やラム肉は無かった。

Cookie Time

国内線で配られる宣伝効果はすごい

シェイクは日本に持ち帰ることができない

国内線で必ず配られる、NZを代表するクッキー。

程よい甘さとChewyな食感がクセになるチョコチップクッキーで、NZ菓子はこれ無しでは語れない。

おすすめは店舗限定の出来立てクッキーとシェイク。Chewyなクッキーは出来立ての美味さが格別。日本だと原宿に1店舗あるらしい。

ラムチョップ

ラムチョップ

ラムチョップ

自作ジンギスカン

NZといえば羊。人口よりも多いことでも有名な羊は、安い日だと100g100円程度で食べれる。

おすすめは元から臭み消しのスパイスがかかったもので、焼くだけでお手軽ラムステーキの出来上がり。

柔らかいが食べ応えのある赤身で、半ば主食。2ヶ月で羊1匹くらい食べた(嘘)。

ハンバーガー

dinnerの主役になるハンバーガー

実は牛の数も人口より多いニュージーランド。

背が高くフォークとナイフで食べるハンバーガープレートは、ファストフードというよりご馳走だ。

ピートが挟まれ野菜もたっぷりなのがNZスタイルのバーガーで、コーラにもクラフトビールにも相性抜群。

Flat White

Flat Whiteとクッキー

オセアニアでよく飲まれるラテ。エスプレッソ、スチームミルク、フォームミルクの3層から成り、エスプレッソの香り豊かな一品。どこのカフェでも飲める。

私はカフェラテより好き。

備忘録

次にニュージーランドに行くときの自分用のメモ。

醤油だけでなくほんだしも持って行け

今回自炊メインにすることで食費を浮かそうと試みた。そこで、一人暮らしの心の友・キッコーマン搾りたて生醤油を持って行ったが、ほんだしも持っていくべきだった。

ダニーデンは移民の街ということでAsian supermarketも多数存在し、買おうと思えば醤油もだしの素も買える。価格が日本の約4倍かかるということを除けば。

日本で買う約4倍の価格で販売されている

生鮮食品は持ち込めないが、小さな調味料は日本から持って行った方が賢い。

男梅グミは持って行くな!

研究室に手土産として、日本のスーパーで買えるお菓子をグミやソフトキャンディ中心にたくさん持って行ってみた。日本のお菓子は概ね大人気で、3日も経てば無くなっていた。

研究室に持って行ったお菓子

しかし、変わり種として持って行った男梅グミだけは不評だった。日本人の私はとても好きな男梅のグミだが、2週間経っても残っていたので残りは自分で食べた。

全部キャッシュレス決済!

キャッシュレス先進国・ニュージーランドで現金を使う奴はイケてない観光客くらいだ。住所が分かればすぐにバス用のプリペイドカードを発行し、快適なキャッシュレスライフを過ごそう。

あとの会計はほぼクレカ。お祭りの屋台でもクレカの機械をレンタルしている。

現金を使ったのは向こうでできた友人との割り勘程度で、1万円ほど換金すれば2ヶ月分足りた。

NZeTAと日本の入国時に見せるwebサイトの登録

ビザ無し渡航でも出入国はパスポートだけというわけにはいかない。特にNZeTAは発行から2日程度かかったので、忘れず発行しておくこと。

おわりに

研究に海に羊に英語に食事に…自分の好きなものや価値観に気づく充実した2ヶ月間でした。

最後になりますが、受け入れ先の指導教員のTobias先生はじめHCI Group, The University of Otagoの皆様、送り出してくださったIMDの先生方、その他ニュージーランドでお世話になったすべての方に感謝申し上げます。Ngā mihi!